Kenbiコラム
第13回
シュワシュワと泡が出る入浴剤(炭酸ガス入浴剤)は血行促進にいい。でも、泡が消えたら効果は半減? [2月23日]
- × 泡が消えてからのほうが効くようです。
- 先に入る家族にはナイショで、こっそり炭酸ガス入浴剤を手にお風呂場へ――。という人、いませんか? あの無数の小さな泡が肌に当たってはじける瞬間の心地いいこと! 「効いている気分」になりますよね。逆に、前に入った家族が使用して、泡が消えて色だけついているように見えるお風呂に入ると、ちょっと損をした気分……。
でもそれは、単なる思い込み。実は、炭酸ガス入浴剤が本領を発揮するのは「全部溶けきったあと」のようです。つまり、泡が消えてなくなるのは、炭酸ガスがお湯に溶け込んで「有効な炭酸ガス濃度に達しましたよ」というサインとのこと。
お湯に溶けた炭酸ガスは、皮膚に浸透して血管を広げ、血流量を増やします。そして、体を芯から温めて、冷えや凝り、痛みを解消、疲れを癒やしてくれるというわけです。
炭酸ガス入浴剤を開発・販売する花王によると、泡が消えてから1時間半から2時間は、炭酸ガスがしっかり溶け込んでいて、血管を広げる作用が維持されるとのこと。
だから、「この入浴剤の効き目は私がもらった!」なんて独り占めしなくても、入浴剤を入れてから2時間をめどに入ればOKです。
炭酸ガス入浴剤は、炭酸泉をヒントに開発されたもの。炭酸泉の浴用効果としては、高血圧や動脈硬化、切り傷ややけどの改善などが知られます。その効果の源は、炭酸ガスの血管拡張作用。さら湯の場合に比べ、速やかに血流量を上げて深部体温を上昇させることがこれまでの研究で分かっています。ちなみに皮膚から吸収された炭酸ガスは呼吸によって体外へ排出されるので、体内に蓄積してしまうようなことはありません。
冷えや凝りを和らげたい、疲れを取りたいなら炭酸ガス入浴剤入りの入浴がおすすめですが、ほかにも目的に応じたお風呂の入り方があります。
ダイエットのためなら、「継続的な半身浴」が有効です。1回30分、38~42℃のお湯にみぞおちまで入浴する半身浴を4週間継続したら、安静時のエネルギー消費量が1日当たり200kcalも増えたという研究データも出ています。つまりこれは、何をしなくても毎日200kcal余計に消費できる体になった」ということを意味します。
入浴で代謝アップとは、耳より情報ですね。
一方、体に負担をかけずによく温まる入浴法としては、「5分入浴→体や髪を洗う→10分入浴」がおすすめです。心臓への負担をかけずに無理なく深部体温を上げるには、この順番がいいとのこと。ご高齢者や体力が落ちている人に向く入浴法です。
これらの研究成果については、健康美容情報認定講座 第2期の講義「日本人が"発見した"健康習慣 「入浴」の驚くべき効果入浴法」で紹介されました。講義レポートも参考にしてください。
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(1)古くなった肌の細胞を溶かし、下にある新しい肌を表面に出す
(2)古くなった肌の細胞の働きを止めて肌からはがし、新たな肌の再生を促す
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