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Kenbiコラム

第19回
肥満は"うつる"っていう噂を聞いたんですが本当ですか? [8月11日]

感染症のようにはうつりませんが、「親友が肥満になると、あなたが肥満になるリスクは171%も高まる」という研究報告があります。したがって、見方を変えれば“うつる”といえるかもしれません。
 風邪やインフルエンザのように、肥満が人から人へうつる可能性があったら大変なことになりそうですが、あながち絵空事とはいえないとしたら? もちろん肥満は体質や生活習慣によるところが多いので、感染菌がいるわけではありません(少なくとも今のところそういった事実は確認されていません)。しかし、肥満を招く生活習慣は“うつる”可能性があるようなのです。

親友が肥満だと、その生活様式が"伝染"して太る?
 実際に、友人や知人など、周りにいる人たちの影響で肥満しやすくなるとする研究があります(N Engl J Med.357(4):370-9,2007)。この研究は、米国の21~70歳の男女1万2067人を1971年~2003年にわたって追跡し、友人や兄弟、配偶者、近所の隣人とのつながり(ネットワーク)と肥満になるリスク(BMI30以上)との関連を調査したもの。
 まず、参加者に友人の名前を挙げてもらい、(1)「自分だけが友人と思っている場合(相手は自分を友人として挙げていない)」、(2)「相手は自分のことを友人と思っているが、自分はそう思わない場合」、(3)「お互いに友人と思っている場合」の3つに分けて、相手の肥満と参加者の肥満との相関関係を検証しました。
 すると、(2)の「向こうだけがこちらを友人」と思っている人が肥満しても、参加者本人が肥満するリスクは上昇しなかったのに対し、(1)「こちらだけが向こうを友人」と思っている人が肥満した場合、本人が肥満するリスクは57%増、さらに(3)の「お互いが友人関係」の場合、相手が肥満すると本人が肥満になるリスクは、なんと171%も高まるという結果に!

 つまり、親友が太ると自分まで太っちゃう可能性があるということです。研究グループは、「つながりの深い相手が肥満になると、肥満の許容度の水準や食生活、運動習慣などが影響を受ける可能性がある」と、肥満が"うつる"理由を指摘しています。その一方、「この研究では、決定的な理由を直接検証することはできず、これ以外の理由も考えられる」と付け加えています。
 確かに親友同士で食事に行くと、気が緩んでついつい食べ過ぎちゃう、という経験をしたことがある女子も多いのでは? この研究は、人間関係が肥満に与える影響を調べたユニークな内容ですが、専門家の間では「ネットワーク医学」として注目を集めています。

 なお、人間関係以外に、肥満は"うつる"可能性を指摘した研究があります。肥満マウスの腸内細菌を普通のマウスに移植して体重変化を観察したもの。すると、このマウスは一気に肥満したのです!(nature:444,21-28,2006)
 通常、太った人の腸内細菌がほかの人に感染するというシーンはあまり考えられませんが、もしそんなことが起こるとしたら、腸内細菌を通して肥満が"感染する"可能性も否定できないようです。

物理的つながりより社会的つながりが肥満に影響?
 友人の性別もリスクに影響するようです。同性の友人が肥満になると、自分が肥満になるリスクは、男性同士だと100%増なのに対し、女性同士や相手が異性の場合は有意差なしという結果に。
 また、兄弟の場合44%、姉妹の場合67%リスクが増加するのに対し、異性同士の兄弟姉妹の場合、有意差はありませんでした。さらに配偶者の場合は37%、近所の隣人は影響がありませんでした(図1)。

obesefigure1.jpg 研究グループは、社会的なつながりと物理的なつながりが肥満リスクにどのくらい影響するかも分析しています。直接の知人が肥満だと自分が肥満になるリスクは45%増、知人の知人が肥満だと20%増、知人の知人の知人が肥満だと10%リスクが高まり、それより関係が離れるとリスクは無視できるとしています(いずれも平均/社会的つながり/図2)。

obesefigure2.jpg 一方、住まいの距離で6つのグループに分け、肥満リスクを比較した結果では、物理的な近さ・遠さによって、リスクに違いは出なかったことも確認しています(物理的なつながり)。研究グループは、「物理的に密接な人たちは、環境や経験を共有していたり、遺伝的な特徴が似ていたりするが、肥満が"うつる"リスクを考える上では、物理的つながりより社会的つながりの方が重要であると考えられる」としています。

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