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野菜とソイオイル(大豆油)の"おいしい関係"をPR、ソイオイルマイスターと野菜ソムリエの交流イベント開催 [8月23日]

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2018年7月30日、「ソイオイル(大豆油)×野菜生活による新たな市場共創」をテーマに、「ソイオイルマイスター」と「野菜ソムリエ」による交流イベントが、東京ガスStudio + G GINZA(東京・銀座)で開催された。このイベントは、アメリカ大豆輸出協会(USSEC)と日本植物油協会が共同で開催したもので、油脂・食品業界関係者と併せて約80名が参加した。イベントではソイオイルの消費拡大を目的に、ソイオイルをはじめとする植物油と野菜それぞれの特長、さらに野菜とソイオイルの味、健康美容面における“おいしい関係”の相互理解が図られた。また、イベント最後には野菜ソムリエからソイオイルと野菜を組み合わせた野菜炒めやサラダなどの新たな料理レシピが提案された。

ソイオイルは、長く使われている代表的な植物油で、1990年代には国内で最も多く消費されていた。しかし、菜種油やパーム油などの利用が増加する一方で、2000年代からは減少傾向が続いている。現在では「大豆油」として消費者向けに店頭に並ぶ商品は少なく、一般的にはサラダ油として大豆油と菜種油の混合油が販売されている。コクと旨味があり、素材の持ち味を生かすことができる大豆油の特長を改めて訴求し、利用促進につなげることが今回のイベントのねらい。

ソイオイルのイメージ向上と利用促進

USSECは、こうしたソイオイルの正しい知識の習得と利用を目的に、2017年に「ソイオイルマイスター検定」という資格検定をスタートさせた。日本で消費される食用大豆の73%(2017年度実績)はアメリカ産であり、そのうち約7割がソイオイルやサラダ油などの植物油向けに、約3割が大豆食品向けに加工されている。また、アメリカ大豆の特徴として、
「80年以上前からサステナブルな農法によって生産されている」(USSEC日本代表・西村允之氏)という。そこで、ソイオイルマイスターには、大豆を通じて日米をつなぐアンバサダー役になることが求められている。主に油脂業界・食品業界関係者を対象とした資格検定制度で、2018年度を含め173名のソイオイルマイスターが誕生している。
冒頭の挨拶で登壇したUSSEC北アジア地域ディレクター、ポール・バーク氏は、「ソイオイルマイスターと野菜ソムリエのコラボにより、日本におけるソイオイルのイメージ向上と利用促進につなげたい」と今回のイベントに期待を寄せた。また、来賓として挨拶したアメリカ大使館・アメリカ農産物貿易事務所所長のモーガン・パーキンズ氏も、「日本の戦後の食の向上、安全保障に貢献してきたのが大豆であると自負をしている。今回のイベントを通じて大豆油の野菜食への新しい使い方、レシピの提案に期待している」と述べた。

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食卓に広がる多種多様な植物油とソイオイル

最初の講演に登壇した日本植物油協会・専務理事の齊藤昭氏は、日本市場における植物油の供給動向とソイオイルの現状について報告した。
植物油市場全体の中では、パーム油や菜種油、最近ではオリーブ油など新たな植物油の利用が伸びる中、ソイオイルのシェアは減少傾向が続いていた。しかし、油自体にコクがあり、素材の旨味を引き出すことができるソイオイルは、中華料理などのシェフに根強く支持されており、野菜料理との相性も良い。最近ではエゴマ、アマニ油といったオメガ3の油の健康効果への関心の高まりから、リノール酸が多く含まれているソイオイルを、一部で敬遠する傾向もあった。しかし、リノール酸は、本来、食事から摂る必要のある必須脂肪酸である。齊藤氏は、「ソイオイルには、オメガ3のα-リノレン酸、オメガ9のオレイン酸も含まれており、非常にバランスの良い脂肪酸組成を持つと言える。大切なのは、様々な油をバランス良く摂ること。日本人全体の寿命が伸びる中、高齢者は、油分不足の傾向があり、健康寿命を伸ばすためには、おいしい油をおいしく食べることが、国民的な課題になっている」と強調した。

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ソイオイルの魅力、再発見

次に登壇したのは、ソイオイルマイスターで管理栄養士の藤橋ひとみさん。ソイオイルマイスターとして参加したアメリカの研修ツアー(2018年7月実施)の報告を行うとともに、アメリカ大豆、ソイオイルの特長と魅力について語った。
ソイオイルの製油用原料大豆は、100%海外に頼っており、その約7割が米国からの輸入となっている。講演では、大豆農場への視察で、アメリカの大豆生産が古くからサステナビリティへの取り組みが進んでいることや、大手種子メーカーCorteva Agriscience社(旧Du Pont Pioneer社)への視察で、オリーブオイルよりもオレイン酸が豊富に含まれるソイオイルの開発など技術面での先進的な取り組みについても紹介された。

また、管理栄養士の立場からは、「ソイオイルは独特の旨味とコクがあること、長時間の加熱にやや弱いことが特徴で、よく使用されている揚げ物や炒め物の他にも、ドレッシング等の生食にも向いており、野菜料理との相性は抜群」と強調した。

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野菜とソイオイルのおいしい関係

続いて、野菜ソムリエプロで管理栄養士の篠原絵里佳さんが、野菜とソイオイルの最適な関係について解説した。野菜ソムリエは、生産者と生活者の架け橋として、現在5万人以上が様々な分野で活躍している。
野菜はビタミンA、C、Eや様々な機能性成分(フィトケミカル)の摂取源であり、健康や美容にとってとても重要な食材。野菜に含まれる成分のカロテンは、体内でビタミンAに変わる重要な栄養素であるが、脂溶性であるため油の無い状態では吸収が悪い。また、ビタミンEも脂溶性のビタミンであり、抗酸化力があり、美容やアンチエイジングに欠かせない。「夏場は、とかくさっぱりしたものを摂りがちだが、野菜に含まれるこうしたビタミン・栄養素を夏こそぜひ油と一緒に摂取してほしい」と強調した。
また、植物油を適切に使うことで、塩分を減らすことにも役立つ。例えば、塩分制限のある人などには、フライパンに少し水と油を入れ、蒸し焼きにすると、野菜の旨味と油分の香ばしさで塩分を少なく調理することができるという。
ビタミンCは、水溶性のビタミンで、熱に弱い。野菜の生食などを通じて摂ると効率的に摂ることができ、油を使うことで、コクを加え旨味を引き出すことができる。「特にソイオイルは、もやし、豆苗、スナップエンドウ、さやいんげんといった豆系の野菜ととても相性が抜群です」(篠原さん)。

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最後に、篠原さんからソイオイルと相性の良い旬の野菜を使った、自宅でも手軽にできる料理レシピとして、「夏彩(なついろ)野菜炒め」、「豆苗とみょうがの香りサラダ」の2品が
紹介され、会場内キッチンで実際に調理デモを行った。また、今回のイベント会場となった東京ガス・食情報センターからも、ソイオイルを使った「夏野菜の素揚げ」、「鶏スペアリブのスパイシー揚げ」の揚げ物2品も紹介された。

イベント終了後の懇親会では、実際に調理したレシピの試食も行われ、ソイオイルマイスター、野菜ソムリエ、油脂・食品業界関係者による交流が行なわれた。

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