ニュース&コラム

Kenbiニュース

もはや、消費者自身が成長する以外にこの国の健康食品市場に未来はないかもしれない... [10月13日]

UBMメディア(株)代表取締役社長 牧野順一氏

イメージ

 「メーカーは商品について伝えたいことが何も書けません。きちんとした効能表示がないから、消費者は不安が募るばかり・・・・・・」。  『健康産業新聞』『食品と開発』『Diet&Beauty』などの健康美容業界向け専門紙誌を発行し、同時に『健康博覧会』『食品開発展』といった展示会を手がけてこの分野のBtoB情報を先導するUBMメディア。同社の代表取締役社長・牧野順一氏は、「行政の方針や法体系は、国民の健康を増進するどころか、混乱させている」と憤る。  牧野氏に、健康食品市場の今後と消費者への期待について聞いた。

 政府は、国民の健康や美容を守るための、有効な施策を示せていない。自らの健康を守っていくためには、消費者が自分自身で健康や美容についてのリテラシーの向上を図るしかないと強く感じます」。

 現在の日本では、機能性食品や化粧品の効果効能、安全性に関する情報を、消費者がスムースに入手することは難しい。
 「2009年11月~12月に兵庫県で実施された「いわゆる健康食品に関する使用実態調査」(n=995)では、44.7%の人が過去1年間に健康食品を使用していました。しかし、利用者の42%、未使用者の57.1%が「安全性に不安がある」、と答えています。とり続けたときの効能や安全性がわからないからです。
 政府が、国民の健康、美容につながる情報発信、中でも、このような商品に関する情報発信を厳しく制限している。つまり、私たちは、正しい情報に基づいて商品を選定することが難しい状況に置かれています」。

 インターネットの普及で情報量は加速度的に増えているが、玉石混交で消費者の混乱に拍車をかけているようだ。
 「政府や行政が対応するのは、何か事故や被害が発生した時のみ。膨大な情報の中から、自ら必要な情報を収集し、判断できるリテラシーがなければ、自分や家族の健康、美容を守り、維持することはできません。いつまでも、一部の効能報道に振り回されて、脈絡なく国民が納豆やバナナを買いに走る、というようなことでいいわけがありませんよね」。

消費者主導の情報発信、市場形成へ

 こうした考えのもと、同社は2011年3月に初めて、健康感度の高い消費者を対象とし、健康食品についてきちんとしたエビデンスを追求する企業が集う展示会「東京ヘルスコレクション」を開催する。
 「リテラシーの高い消費者が増えれば、この国の健康食品、化粧品の流通や情報発信を変える存在となる。『東京ヘルスコレクション』を健康、美容に関する正しい最新情報の発信拠点と位置付け、消費者とメーカーを一堂に会させることで、消費者主導の情報発信、市場形成を促進していきたい」。
 同コレクションでは、展示やセミナー、参加型イベントなどを通じて、機能性食品に関する最新のエビデンス情報や商品情報などを提供していく予定。参加者はここで、正しい情報を自らの手で収集することで、自身の生活に生かしていくことが可能になるという。

消費者のリテラシー向上が我が国の健康産業を変える


 同コレクションは、日経ヘルス、日経ヘルスプルミエが主催する健康美容情報認定講座と連携し、同講座の出張セミナーも予定されている。 「情報を読み解き、正しく表現することができる健康美容情報認定講座の修了生は、『東京ヘルスコレクション』の中核となる参加者。国民の健康と美容のためにも、その情報発信力が欠かせないと期待しています」。

 続けてこう付け加える。
 「2009年後半からやっと健康食品市場が回復し始めました。しかし、中長期的な成長につなげていくには、健康食品を正しく理解し、選択できる消費者の育成を"国民運動"にしていく必要があります。ひいてはこれが医療費の削減にもつながるのは間違いありません」。

関連ページ

page top