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プロテオグリカン混合物の量産化にメド、サンスター  美容食品分野の強化が狙い [1月30日]

 サンスターは、弘前大学と共同でプロテオグリカン混合物の量産化にメドをつけ、サプリメントの開発を進めていることを明らかにした。2014年度以降の新製品に配合したい考え。現在、同社は40~50代女性を対象としたビューティブランド「エクイタンス」と、健康食品「健康道場」シリーズを中心としてヘルス&ビューティ事業を積極的に展開している。プロテオグリカンを配合したサプリメントを投入することで、美容食品分野を強化する狙い。

 今回メドをつけた量産化技術は、サケ鼻軟骨を原料に弘前大教育学部の加藤陽治教授が開発した熱水抽出技術をベースにしている。プロテオグリカン、コラーゲン、ヒアルロン酸を一体のまま抽出するのが特徴で、「約40%含まれているプロテオグリカンに、コラーゲン、ヒアルロン酸が結合し、生体内の構造がそのまま保持されている点が、既存のプロテオグリカンと異なる。構成成分の違いや効果の高さを『ヒアルコPG』という名称で差異化し、アピールしたいと考えている」(サンスター新規素材活用事業開発プロジェクト山本和司氏)と説明する。
 プロテオグリカンは、コラーゲン、ヒアルロン酸とともに、皮膚や軟骨などに広く存在する糖たんぱく質。保湿作用や抗シワ作用、たるみ改善作用といった美肌効果や、関節痛の緩和、軟骨代謝の改善といった関節への効果が確認されている。単体成分としては、一丸ファルコスが化粧品や機能性食品用途で販売。サントリーやファンケル、ダイドードリンコなどがサプリメント、化粧品に採用している(関連記事関連記事関連記事)。

日焼け後の赤みや色素沈着を予防
 サンスターと弘前大学が開発したプロテオグリカン混合物「ヒアルコPG」について、同社が実施したヒト試験では、25~45歳の女性19名を2群に分け、一方にヒアルコPG400mg、もう一方にプラセボを8週間摂取してもらい、紫外線照射による皮膚の紅斑、黒化度を評価した。その結果、ヒアルコPG群は、プラセボ群に比べ、炎症による赤みや色素沈着を抑え、日焼け予防効果が高いことを確認した(図1)。

pgss1.jpg 「抗炎症試験の結果から、ヒアルコPG中に含まれるプロテオグリカン、コラーゲン、ヒアルロン酸の複合体が抗炎症の活性成分であることを見出した。ヒアルコPGの平均分子量は200万以上であるため、体内吸収によるものではなく、腸管免疫を介した抗炎症作用を通じて紫外線による過剰な炎症を抑え、日焼け後の赤みや色素沈着を予防すると考えている。」(山本氏)と話す。

地方大学が持つ有望素材に着目
 サンスターは、地方大学が研究を進める地域素材に着目し、美容・健康分野における商品力強化、ブランド展開を進めている。弘前大学とは、2007年8月に全学的な包括研究協定を結び、研究成果の事業化に向けて関係を強化してきた。この間、エビデンスを重視した丁寧な研究開発を重ね、プロテオグリカン混合物の他にもタデ藍の抗真菌活性に着目した共同研究を通じて、新規タデ藍エキスを開発し、スキンケア用途での有用性を確認した。2013年4月には、この技術を応用したスキンケアブランド「キアナ」を発売している。また、金沢大学が美白効果の研究を進めてきた酵素処理ハトムギエキスを「エクイタンス」の美容飲料に採用するなど、地方の有力素材を掘り起こし、商品化につなげている。
 「多くの食品メーカーや化粧品メーカーが、美容や健康分野に参入する中、地方大学が持つ機能性素材は差別化を図る上で有望と見ている。特に、プロテオグリカンは美容効果以外にも、関節痛の軽減や免疫調整など多彩な機能が報告されている。ヘルスケア分野への展開の可能性も魅力の一つ」(山本氏)とプロテオグリカンが持つ多様な機能性に期待を寄せる。


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